経営者が社員に休憩を与えなければいけない本当の理由その1

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経営者が社員に休憩を与えなければいけない本当の理由

※サムネの写真は、私が劇団ひとりさんの番組に出演した時の写真。

 

「休憩を毎日、1時間入れて、労働基準法を守った方がいいですよ。」

と私がいうと、多くの美容院経営者は

「佐藤さん、そんな事言ってもウチはカツカツなんで毎日、従業員に休憩なんて与えている暇なんて無いんですよ…」

という返事が返ってくる。

はたして、本当にそうだろうか??

そういった経営者は、おそらく休憩とは従業員に対する会社からの「サービス」として休憩を考えている方だろう。

しかし、私はそうは思わない。

休憩時間とは会社が無理して従業員の「満足度」を上げるサービスでもなんでもない。

じゃあ、労働基準法で決められているから、しょうがなく休憩させてるのか?

答えとしてはそれも違う。

 

では、なぜ休憩は毎日1時間しっかり与えた方が会社にとって「メリット」が多いのか??

どこの会社でもキャリアが長くなればなるほど、なかなか下の仕事をしなくなるもの。

かつての私自身を振り返ってもそうだった。

雇われている時代は、「なんで(トップスタイリストの)俺が、店の掃除なんてしなきゃなんねえんだよ」「それってアシスタントの仕事だろ?」「それって俺の仕事なの??」

そんな風に無駄にプライドが年数とともについてしまい、仕事を「選んで」くるスタッフが出くる。やりたい仕事はやるけど、やりたくない仕事はやんないよ、という感じである。こんな扱いずらい、古参の社員、あなたの美容院にもひとりはいるのではないだろうか??

こういったスタッフが出てくると、当然ながら会社の生産性は著しく下がる。

仕事を選んでやってもらってるようでは、その従業員のパフォーマンスを最大限に引き出せていないのに、給料だけは満額キッチリとそのスタッフに毎月支払わなければいけないという、経営者としては考えたくもない状況が完成してしまう。

そして、そういった態度を一人でも許すと、瞬く間に他のスタッフにも伝染して行ってしまう。

私の会社では、新人だろうが年長者であろうが、そういったスタッフが出てくる事は一切ない。やりたい仕事だろうがやりたくない仕事だろうが、「それが仕事である以上」、皆、プロとしての意識をもってキッチリやってもらっている。

そして、それを強要することなく、気持ちよく仕事をしてもらう事に成功している。それは何故か??

従業員と会社がお互い気持ちよく働ける仕組み

 

労働者が休憩時間を「労働者の権利」として行使すればするほど、

会社も「雇用主としての権利」を堂々と主張しやすくなる。

ココがポイント。

例えば、

休憩を与える事によって、休憩時間以外は「ちょっとタバコ吸いに行こう」、とか、「コンビニにメシ買いにいって来よう」、等は一切、従業員が勝手にできなくなる。

労働者側としては、休憩という権利を行使し終われば、あとは会社側への労働の義務がみっちり8時間残るので、営業中の8時間は、一切、いかなる会社の業務も法律的にサボれなくなる、という事。

もしも、

キッチリ1時間の休憩を取ったうえで、さらにタバコ休憩だのコンビニ行ってくるだの、なんて従業員がいたら、

もう、それは休憩してたという言い訳は一切できないはずなので、

それは職務放棄行為として会社側は従業員に責任を追及できるのである。

この休憩一時間、ってのを会社側がちゃんとやってないと、従業員にこのように強くは出れない。サボってたんじゃない、休憩してたんだ、むしろ休憩すら与えない会社側が、労働基準法違反だ、と言われたらそれまでだからだ。

某大手音楽会社の社長は、ある雑誌のインタビューでこう答えていた。

自分の師匠から、昔、「税金というのはキッチリごまかさずに払うもんだ」、と教わって、会社経営している今、まさに私はその通りにしています。

だから、いかなる(税務調査などの)相手でも、全く後ろめたさがないです。

感覚としては、これに近い。

後ろめたさの無い「強さ」。経営者として堂々としていられる。

効果としては、やりたい仕事、やりたくない仕事を選ぶスタッフも必然的にいなくなる。

だってもう休憩し終わったからすべての時間が「業務中」なわけだから。

スマホでプライベートな事を検索してたり、

ふっといつの間にか気が付いたら外に出てサボってる、なんてスタッフもいなくなった。

だから、会社側としては、従業員の持っているパフォーマンスの100%を引き出す事に成功するのだ。つまり、

きっちり働いてもらう為に、きっちり休んでもらう、ということ。

 

ホントに美容師って長時間労働なの??

「美容師はお昼ごはんを食べれないくらい忙しい」

「美容師って休憩も取れないほど忙しい」

果たして本当にそうなのだろうか??

具体的にどんな休憩方法を取り入れるべきか??はまた後程「経営者が社員に休憩を与えなければいけない本当の理由その2」の記事で紹介したいと思う。

まとめ

◇従業員への「休憩時間」というのは従業員へのサービスでも何でもない。効率的に働いてもらう為の手段である。

◇休憩時間を取りいれた方が、従業員満足度的にも、求人募集の面でも、収益の面でもデメリットよりもメリットの方が多い。結果的にそっちの方が会社は儲かる。

◇「美容師って休憩も取れないほど忙しい」という業界の常識はウソである。




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ABOUTこの記事をかいた人

中小規模の美容院に特化した、「地域ナンバーワン」ヘアケア商品の企画、研究、販売を行う。 美容業界にSNSやブログ等を活用したインターネットマーケティングが普及した黎明期において、自身が運営するコミュニティーが単体22万人越え、累計50万人、ブログ100万アクセス、youtubeの再生数が100万再生越えなど、2006~7年当時、国内の美容業界において美容師個人としては日本一のインターネットマーケッターとしての記録を出す。その経験を活かし、小中規模のサロンオーナーの売上、販売を応援する「株式会社FORCUST」を設立。 4冊の自身の著書のほか、フジテレビ「笑っていいとも」「さまぁ~ず神ギ問」TV朝日「お願い!ランキング」、日本テレビ「ZIP!」などTV出演多数。1冊目の著書はAmazonヘアケアランキングを3年間連続で1位を果たす。